【独占インタビュー】元No.1セラピスト青山翔輝が明かす、借金を抱えてから女性用風俗業界トップになるまでの軌跡

近年、女性向けのサービスとして注目を集めている女性用風俗。しかし、どんな人がどんな想いで運営しているのかは、なかなか世の中に知られていません。

今回は、そんな女性用風俗業界の第一線で活躍し、No.1セラピストに上り詰めた青山翔輝さんにインタビューさせていただきました。

高校卒業後、借金を抱えてしまった彼は、なぜ女性用風俗の世界に飛び込んだのか。

苦難の日々を乗り越え、トップに立つまでの軌跡とは。

元No.1セラピスト・青山翔輝さんに、赤裸々に語っていただきました。

目次

叔父の生活に憧れ、高校卒業後に不動産営業の世界へ

Shizuku編集部

まずは自己紹介を兼ねて、女性用風俗業界に入るまでのご経歴やキャリアについて教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

はい、わかりました。高校卒業後の話からさせていただきますね。
僕は高校卒業後、親戚が経営している不動産賃貸会社に就職しました。そこで営業マンとして2年ほど働きました。

その後、もともと洋服が好きだったこともあり、自分の好きなことを仕事にしたいと思うようになりました。ちょうど20歳になるタイミングで、外資系アパレル企業に転職したんです。そこには合計で5年間在籍し、最初の4年間は新宿の店舗で働きました。そして、吉祥寺店が新しくオープンする際に、副店長に抜擢されたんです。そのアパレル企業では、役職者の中で2番目の若さで、副店長のポジションについていました。

Shizuku編集部

なるほど。現在は女性用風俗みちるの代表をされていますが、学生時代から起業したいとか、自分でビジネスを始めたいという興味があったのですか。

みちる|青山翔輝

実は、僕には幼少期から家族のように接してくれた叔父がいます。その叔父が、僕が高校1年生のころ、埼玉で不動産会社を経営し、かなり成功していたんですよ。

6、7個の事業を展開し、外車に乗って、高級マンションに住んでいました。幼少期からそんな姿を見ていたので自分で事業を起こして成功したいという気持ちは自然と芽生えていました。

当時は、プロ野球選手になることを夢見ていたので、社長になるという選択肢はなかったのですが、高校3年生で野球の道を諦めることになりました。野球をやらないなら大学に行く気はなかったので叔父の成功している姿が思い浮かんだんです。

そこで、独立して一花咲かせたいという気持ちから、叔父の会社で一緒に働き始めたんですよね。

借金が導いた女性用風俗業界への道

Shizuku編集部

叔父さんの会社で働きつつ、どのような経緯で独立まで至ったのでしょうか。

みちる|青山翔輝

18歳の頃は何か自分でビジネスを立ち上げよう、その一心で不動産会社で朝から晩まで叔父のそばで働きながら、叔父から得たノウハウや情報を基にいろんなビジネスに挑戦していました。最初の1年間は休むことなく、とにかく働き続けました。

ただ、実は事業が鳴かず飛ばずで借金が膨らんでしまい、ちょっと僕にはこういう方向は合わなかったなという気持ちになっていました。まずは借金を返すために何か1つやっていこうかなというところで、半分諦めて、アパレルの方に就職したって感じです。

若いからこそ気持ちもブレブレでしたし、いろんなことに興味があった分、なかなかうまくはいかなかったですね。

Shizuku編集部

借金が膨れてしまって、やばいぞってなったタイミングでアパレル業界に移りつつ、借金を返すためにも副業で稼げるものを模索されていたのですね。

そこから、どういった背景があって女性用風俗業界を知ったのですか。

みちる|青山翔輝

はい、それで言うと、アパレル店員は朝が早い仕事ですし、副業として夜職は稼げるものの生活リズム的には相性が悪い仕事でした。

ただ、お酒は飲めないため、ホストクラブも僕には向いてないと思ってたんです。なので、最初はレンタル彼氏の仕事がどこかにないかなって調べていましたが、最終的にたどり着いたのが、実はバー店員でした。

1年ほどバーで働いて、そこで借金半分ぐらい返済できたんです。1年間で300万円ぐらいは返済ができて、ただちょっとこれ以上続けるのは体力的にも難しいなということで、そこをやめてキャバクラのボーイと送迎の仕事を始めました。

Shizuku編集部

ぶっちゃけ、キャバクラの送迎は稼げましたか。

みちる|青山翔輝

結構稼げましたね。歌舞伎町の有名キャバクラでシフトを組んだりとか、送迎のメンバーを束ねて給与計算とかもやっていて、インセンティブみたいなのも送迎会社からもらっていました。だいたい毎月40、50万ぐらい稼げていました。

そんなこんなで、バーでの勤務とキャバクラのボーイと送迎で残りの借金が100万円ぐらいになったんです。そしたら、当時送迎を一緒にやっていた友人が、女性用風俗で働き始めたんですね。

ちょうど、アパレルで副店長を1年ほど務めたころ、女性用風俗業界を知ることになります。

Shizuku編集部

そこで初めて女性用風俗について知ったんですね!

みちる|青山翔輝

そうなんです。いつも一緒に副業を探している友人がいて、その友人から「女性用風俗が今来てるらしいよ!」と教えてもらいました。

僕は、彼が東京秘密基地さんに電話して応募するところを隣で見ていましたが、当時の僕は怪しい会社なんじゃないの!と思っていました。

実際に、友人はその1週間後に東京秘密基地でデビューしてたんですよ。

Shizuku編集部

実際、友人がセラピストとして働く姿や印象はどうでしたか。

みちる|青山翔輝

僕がそばで様子を見てたんですけど、1ヶ月目で東京秘密基地の初月の売上レコードを立ててたんですよ!

そういう活躍ぶりを隣で見てたため、そういう世界あるんだ、これ嘘じゃなかったんだっていうのを、その時に身に染みて感じましたね。

Shizuku編集部

間近でそのような活躍を見ていて、興味は沸かなかったのですか。

みちる|青山翔輝

1ヶ月目の活躍だけでは、僕は応募しようとはならなかったんですけど、その3か月後にも友人が結構毎月稼いでるところを見ていて、僕もそこで働いてみようかなっていう気持ちになりました。

そしてその友人から紹介してもらったっていうのがきっかけでした。

Shizuku編集部

なるほど、ご友人の活躍を横目で見つつ、危ない業界ではなさそうで、ちゃんとお金にもなりそうと実感したところで、青山さん自身も踏み切った感じだったのですね!

デビューされた時は、アパレルを継続されたまま、2足のワラジを履かれていたんですか。

みちる|青山翔輝

そうですね。ただ、吉祥寺店で副店長として働くことになって、時間の融通が効きづらくなってしまったんですよ。

今までみたいにその送迎で明け方遅くまで仕事するとかが、徐々に体力的に厳しいなっていう風になって、そういうのも重なって女性用風俗の業界で働くことにしました!

女性向け風俗業界では苦難の日々

Shizuku編集部

青山さんは最終的に月収数百万円を稼ぐ人気セラピストとして活躍し、その実績が認められたのだと思います。

その後、みちるという女性用風俗ブランドを立ち上げるまでになったと思うのですが、初めからセラピストとして順調だったのですか。

みちる|青山翔輝

僕がセラピストとしてデビューしたのは2019年6月なのですが、まず入店するためのモニター試験で1発目で落とされてしまったんです。

Shizuku編集部

それは意外ですね。ご友人のように、いきなり女性用風俗業界に飛び込んで成功するというわけにはいかなかったんですね。

みちる|青山翔輝

全然違いましたね。その時はお恥ずかしい話、自分にかなり自信を持っていたんです。それに友人も活躍していたので、自信を持って入店したのですが、いきなり1発目のモニター試験で落とされ、鼻を折られるような思いでしたね。

しかも、やっとの思いで入店して実際にデビューしてからも、初月は14日間出勤したうち、予約がたったの1件だったんです。

Shizuku編集部

残りの13日はずっと待機だったということですか!待機の間はお金も発生しませんよね。

みちる|青山翔輝

もちろんです。初めて担当したお客様に対して、自分では何をすればいいのかわからないような状況でした。

Shizuku編集部

最初のお客様とのエピソードをお聞きしたいのですが、お客様からのフィードバックの内容などを伺えますか。

みちる|青山翔輝

「女性向け風俗で働けるポテンシャルはない。」と書かれていました。自分ではちゃんとできたつもりだったのですが、「本当はこう思っていたのに、こちらの意見も全く汲み取ってもらえなかった。」「したくないことをカウンセリングでセラピストさんからプッシュされて、仕方なく受け入れざるを得なかった。」と。

そういった細かいところまで書かれていて。自分では、女性のお客様も最後まで良い顔をしてくれていたと感じていたので、まさかこんな悪い評価が来るとは思ってもみませんでした。女性用風俗で人気になるのは簡単ではないなと、そこで痛感しましたね。

施術後にその場で連絡先を交換したのですが、帰る頃にはもうブロックされていました。

お客様の評価と向き合い、セラピストとしてのあり方を変えた

Shizuku編集部

今振り返ってみて、最初の頃の接客があまり上手くいかなかった原因というのは、どういったところにあったと思いますか。

みちる|青山翔輝

間違いなく自分のセラピストとしての力不足でしたね。例えば、待ち合わせ場所からホテル選びで苦戦してしまったんです。土曜日だったこともあって、ホテルが軒並み満室でした。今だったら事前にリサーチして候補をいくつかピックアップしておくのですが、当時はそんな初歩的なこともできていませんでした。

4、5件ほど回ったけど空室がなくて、6件目でようやく見つけたと思ったら、そのホテルもボロボロで汚い部屋だったんですよ。そんな状態では、到底セラピストとしてお金をいただけるレベルではなかったですね。

Shizuku編集部

なるほど。そんな状況でも、店舗からの紹介以外に、ご自身でも集客活動をしていかないといけないと思うのですが、モニター試験で落とされるような挫折や初めてのお客様からのブロックなどを味わった後、ご自身の意識を切り替えたり、心がけたことなどあれば教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

準備不足という初歩的な問題以外に、お客様に自分のことを何も知ってもらえていない状態で接客していたことが大きな改善点だと感じていました。ご予約いただいたお客様は、なんとなく雰囲気で選んでくださっていたので、自分がイメージしていた人と違うと感じた時のギャップは大きく感じてしまいます。だから、まずは自分のことを発信して、ブランディングしていかないといけないなと感じました。

Shizuku編集部

ブランディングが重要なことに気づいたのですね。

みちる|青山翔輝

当時は顔出しもしていなかったし、髭を生やしていて、オールバックにジェルで固めたような風貌だったんですよ。秘密基地に入って、髭はやめるように言われたんですが、自分はそれがカッコいいと思っていたので、まだ捨てきれずに若干残していたりしてました。

今振り返ると、そういうところもお客様からの評価を下げていたんでしょうね。お客様からは、モザイクの状態で髭が生えていると思っていなかったみたいで、最初からあまり良い印象を持たれませんでした。

Shizuku編集部

確かに、髭が生えているセラピストは少ないように感じます。

みちる|青山翔輝

そういった状況を踏まえて、自分の思うカッコいいは捨てて、まずは髭を剃ることを決意したんです。それから、SNSを活用して自分の人となりを知ってもらおうと、当時Twitter(現: X)で質問箱が流行っていたので、自分も質問箱を設置して、1日5件から10件ほど質問に答えていったんです。文章を通して自分の人柄を伝えていこうと努力しましたね。

Shizuku編集部

今の青山さんからは全く想像もできないほどのイメージチェンジだったのですね。

ちなみに、質問箱ではどんな質問が多かったですか。また印象に残っているものはありますか?

みちる|青山翔輝

意外だったのが、女性の方って女性用風俗とは関係ない質問をされたりするんです。朝ごはんは何を食べるのか、朝起きて最初は何をするのかとか、そういった日常的な質問が多かったです。

最初は本当にお客様が気になって質問しているのかなと少し懐疑的でしたが、後に指名してくださったお客様に聞いてみると、質問したのは私だったと言われたんです。この業界では、そういった人柄を伝えることがとても大事なんだと気づかされる出来事でしたね。

Shizuku編集部

なるほど。そういった何気ない日常の習慣などを質問箱で聞いてもらうことで、お客様とのフィーリングが伝わりやすくなり、それが予約増加にも繋がっていったということですね。

みちる|青山翔輝

そうなんです。人柄を知ってから予約してくださるお客様とそうでないお客様とでは、接客もしやすさも全然違う。

質問箱を通じた発信は本当に大切だと、身をもって学びました。

Shizuku編集部

最近は他のセラピストさんのXを見ても、写真を上げたり質問箱に答えたりと、お客様とのコミュニケーションを皆さん大切にされている印象がありますよね。

みちる|青山翔輝

はい、そうですね。

弱点克服とオイルマッサージの習得を目指してとにかくスキルを磨いた

Shizuku編集部

質問箱での発信だけでは、青山さんが最終的にNo1セラピストの地位を築くのは難しいのではないかと感じたのですが、そこまで行くには他にも様々な取り組みをされたりした過程があったのではないでしょうか。

No1セラピストまで駆け抜けたエピソードを伺いたいです!

みちる|青山翔輝

おっしゃる通りですね。今お話ししたのは、予約が全然入らない状態から、そこそこ入るようになるまで、売上が20万円から30〜40万円になるまでの過程です。そこから先は、ありがたいことに秘密基地自体が急成長したタイミングだったんです。

自分自身もまず自分のブランディングをしないといけないと気づき、Xや写メ日記などを精力的にやっていくうちに、だんだんお問い合わせいただける環境を作れていったんです。特に新規のお客様からの指名は日々増えていきました。ただ、それに甘んじることなく、そこから売上をさらに伸ばすために、とにかく自分の技術を磨き続けました。

この仕事では、性感マッサージ技術はもちろんですが、その前にマッサージの基礎的な知識と技術がとても大事だと気づいたので、オイルマッサージの先生を週に1回呼んで教わったりしましたね。

Shizuku編集部

スキルや技術を磨くことでセラピストとして飛び抜けようと思ったのは素晴らしいですね。青山さんが特に重要だと思ったスキルや、優先的に身につけようとした技術などはありましたか。

いったい、どういった戦略でスキル向上に取り組まれていたのでしょうか。

みちる|青山翔輝

その時に一番大事だと思ったのは、自分の苦手分野をなくすことでした。得意分野を伸ばすよりも、苦手なことを普通のレベルまで引き上げた方が、女性用風俗では対応できる幅も広がり新規のお客様を獲得できる機会が上がると考えたんです。僕はマッサージを習ったこともなかったので、特に自信がなかったんです。

あとは、ホスピタリティですね。やっぱり女性はどれだけイケメンで技術があったとしても、まずその人への信頼関係がなければ心を開放してくれません。

そのためには何が必要だろうと考えたときにホスピタリティの重要性に気づきました。いろんなサービスを自分でうけて体験してよかったものを取り入れたり、お客さまからいただいたアドバイスもその日から取り入れたり、いろんな角度からホスピタリティを高めていきましたね。

Shizuku編集部

なるほど。需要が高まっているコースを中心に苦手分野を克服して、どんなお客様の要望にも対応できる体制を整えることで、ご自身のステージを上げられたということですね。

みちる|青山翔輝

その通りです。店舗公式LINEや電話での問い合わせも多かったので、内勤スタッフからの信頼を得ることが大切だと感じていました。

だから、スタッフに「この人なら問題なく任せられる」と思ってもらえるよう、どんな依頼でも3秒以内に返事するようにもしていました。

Shizuku編集部

新規のお客様が増えてくると、次はリピートにつなげていく方向になると思うのですが、技術的な部分と、それ以外に意識されたことなどありましたか。

みちる|青山翔輝

技術を磨けばある程度はリピートに繋がるとわかったのですが、長くお客様とお付き合いするには、ホスピタリティが大事だと痛感しました。

お客様が最初の3回は技術やサービス内容で施術を受けに来てくれるのですが、そこから先は人として魅力を感じてもらえるかどうかが重要になってくる。技術以外の部分、つまりホスピタリティが大切だと気づいたんです。

それで、いいサービスとは何かを学んだり、ホスピタリティについて勉強したりしました。

もがきながら気づいた人の心を掴むホスピタリティの重要性

Shizuku編集部

人柄の大切さを痛感されたというのは、なかなか重みのある言葉だと思うのですが、具体的にどういったエピソードや体験があったのでしょうか。

みちる|青山翔輝

そうですね、例えば最初の2、3回までのお客様だと、大体2時間から3時間のコースが多かったんです。でも、お客様との関係性が深まってくると、ロングコースやお泊まりコースを選ばれる方が増えてきました。長時間一緒に過ごすとなると、居心地の良さや会話の共通点があるかが重要になってくるんですよね。そういった部分がないと、結局お客様に満足していただけないんです。お泊まりコースを体験したときに、その大切さを痛感しました。

Shizuku編集部

長時間利用されるお客様への施術の中で、ホスピタリティの重要性を実感されたのですね。

みちる|青山翔輝

はい、それまですごく満足してくださっていたお客様との初めてのお泊まりコースで、僕はその方の本質的なところに踏み込めなかったことがありました。会話も当たり障りのない内容しかできていなくて、全く盛り上がらなかった。

お客様としては、それまでの施術とは違って、お泊まりの際には僕の過去の話も聞きたかったでしょうし、ご自身の悩み、例えばパートナーとの関係や仕事の悩みなども相談したかったのかもしれません。でも、僕はそういったニーズを汲み取ることができていなくて、結局そのお泊まりコースを機にお客様を失ってしまったんです。

そういった経験から施術以外の部分、つまり人柄やホスピタリティが、特にロングコースでは大切なんだと気づかされました。

Shizuku編集部

お話を伺っていて、お客様が選ばれるプランの時間や利用される回数によって求められる価値が大きく変わってくるんですね。改めて、セラピストのホスピタリティの重要性や接客の奥深さを感じました。

みちる|青山翔輝

今でもホスピタリティは、常に大切にしている自分のテーマとして掲げています。

コロナ禍で女性用風俗のセラピストに専念し、独立を考え始める

Shizuku編集部

ここまでセラピストとしての背景を詳しくお話しいただきましたが、その後東京秘密基地グループ初のセカンドブランドを立ち上げるに至ったきっかけや、ターニングポイントについて教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

そうですね。ちょうどコロナが広がり始めた頃、アパレル業界が下火になってきたんです。

僕は女性用風俗に入って1年ほどで、こちらの仕事でもそれなりに収益をあげられるようになっていて、ちょうどその時にコロナの影響で緊急事態宣言が出て、アパレル業界が厳しい状況になったこともあったので、それならもう女性用風俗の業界に全力で身を投じてみようと決意し、セラピスト1本に絞ることにしたんです。

Shizuku編集部

なるほど、セラピストに専念されたのは、コロナがきっかけだったんですね。

みちる|青山翔輝

そうなんです。実は、コロナ禍で女性用風俗のニーズが伸びていて、問い合わせが一気に増えました。この業界はまだまだ伸びていくんだなと実感した出来事でしたね。

そこからセラピストとして突っ走っていく中で、当時セラピストから独立した人はほとんどいなかったんですが、自分が積み上げてきたノウハウや経験は、必ず教育に活かせると確信していました。

野球をやっていたときも小学生のときからキャプテンをしていましたし、アパレルでも指導者のような立場を経験していて、人に教えて成長を促すことが好きだったので、この経験を活かして自分のお店を持ちたいという想いがぼんやりと芽生え始めたのが、セラピストを始めて2年目くらいの頃でした。そこから日に日に独立したいという気持ちが強くなっていきました。

Shizuku編集部

トップセラピストとして稼ぎ続けるという選択肢もあったと思うのですが、独立、それも初のブランド立ち上げというのは大きな決断だったのではないでしょうか。そこに踏み切った背景や流れも教えてください。

みちる|青山翔輝

おっしゃる通り、当時は独立しているセラピストがほとんどいなかったので、いろいろ考えた末、まずは店長に相談してみたんです。独立したいと。でもまだ実力も足りていませんでしたし、当然認められませんでした。

でもどうしても諦めきれずに、会長に直接会おうと決意したんです。店長にお願いして会長の連絡先を教えてもらい、一緒に食事に行く約束を取り付けたのが、ちょうどセラピスト歴2年半の頃。そこでいろいろお話を聞かせていただいて、絶対に独立しようと心に決めました。

その後も何度か会長と話す機会をいただき、そのたびに様々なノルマをもらっていました。そうしているうちに、ようやくチャンスが巡ってきたのが、この「みちる」の立ち上げだったんです。

秘密基地グループ初のセカンドブランド「みちる」の強み

Shizuku編集部

青山さんがみちるの代表に就任されてから現在に至るまで、みちるの特徴や強みをはじめ、青山さんが大切にしていることなど、当初から変わったことなどあれば、教えていただけますでしょうか。

みちる|青山翔輝

そうですね。やっぱり立ち上げ当初のみちるは、東京秘密基地の二番煎じみたいな印象を持たれがちだったんです。

まずは秘密基地を超えるんだという思いで、セラピスト一人ひとりのクオリティを高めるために自分が身近で指導していくことにしたんです。セラピストとしての経験が僕の強みでもあったので、秘密基地のセラピストよりもクオリティの高いサービスを届けられるセラピストを本気で育てていくことを、みちるのテーマにしました。

実際、最初は5、6人の少数精鋭でスタートしたんですが、そんな中でもしっかりとしたメンバーが育っていったんですよ。特に今では、アオイくんとナオヤくんという2人のセラピストが、秘密基地全体で見てもトップクラスの成績を収めているんです。この2人は、予約が全く入らない時期からいろんなことを教えてきました。そういう僕らなりの教育体制が、みちるの強みの1つになっているのかなと思いますね。

Shizuku編集部

なるほど。少数精鋭だからこそ、青山さんが当初から掲げていた「苦手分野をなくしてオールラウンドに、どんなプレイにも対応できるセラピストを目指す」という考え方は、みちるというブランドにも色濃く反映されているような印象を受けました。

その思想が浸透していった結果として、セラピストのクオリティが高くなっている。だからお客様もみちるを選ぶのだと。

みちる|青山翔輝

ありがとうございます。風俗業界って、個人事業主的な側面が強くて、個人の力量が物を言う世界だとは思うんですけど、あえてうちは少数精鋭だからこそ、内部でチーム制を敷いて、セラピスト同士が切磋琢磨し合える環境を作ったりもしています。

セラピスト同士の距離が近いので、職場として働きやすく、離職率も低い。そういった点もうちの強みだと思っています。

Shizuku編集部

セラピストさん同士の仲が良くて、プライベートでも交流があったりするんですか。

みちる|青山翔輝

そうなんです。2人で遊びに行ったり、何人かでスキー旅行に行ったりもしますからね。

Shizuku編集部

それはすごいですね。セラピスト同士の関係はドライなものだと想像しちゃいますが。

みちる|青山翔輝

そうですよね。だから僕は意識してそういう風土を作ってきたんです。みちるは本当にアットホームな雰囲気の職場なんですよ。みんないい意味で仲が良くて、仕事が終わったらよく飲みに行ったりもします。

それでいて、お客様の前ではしっかりセラピストとしての顔を見せられる。そういうメリハリがあるからこそ、他店と比べて働きやすい環境だと自負しています。

Shizuku編集部

確かに青山さんのXを拝見していると、なおやさんの新しい宣材写真に対する褒め合いなど、セラピストさん同士のカジュアルなコミュニケーションをよく目にします。

そういった営業とは直接関係のない部分、つまりセラピスト側に向けたホスピタリティーをすごく大事にされているブランドなんだなということが、よく分かりました。

女性に安心して利用できるように、セラピストの採用と教育は絶対惜しまない

Shizuku編集部

少数精鋭のチームになってきたということと、教育体制がしっかりしているというのはよくわかったのですが、一方で採用のハードルが高くなるのかなと気になりました。

青山さんが採用において特に重視されているポイントや大切にしていること、セラピストの質を担保するための取り組みなどがあれば教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

この点に関しては、正直まだ試行錯誤の途中ではあるんですよね。実を言うと、この仕事では誰が売れるセラピストになるのかわからないことが多いです。面接である程度の厳しい採用基準は設けているんですが、それ以上に大事なのが女性に実際にサービスを提供するモニター試験なんです。

当店は、モニターで一定のふるいをかけられるようにプロのモニター様を何名か抱えています。実際に多い方だも100人以上のセラピストをモニターで見てきているので非常に厳しかったりします。

デビュー前に的確な意見をもらえることは大事なことなのでここにはかなり力を入れてますね。

Shizuku編集部

女性用風俗を初めて利用する女性客にとっては、心理的なハードルや偏見もあるかもしれません。

そういった女性のお客様に安心感を与え、安全に使ってみようと思ってもらえるような取り組みはありますか。

みちる|青山翔輝

そうですね。うちは講習にかなり力を入れているんです。特にデビュー後の講習ですね。

デビューしたセラピストに対して、1ヶ月間で10回から15回の講習を行っているんですよ。

Shizuku編集部

それはかなりの頻度ですね。

みちる|青山翔輝

はい、最低でも3日に1回は講習をやっていて、内容も多岐にわたります。ホスピタリティについて学ぶ講習や、メッセージのやり取り方、SNSでの発信方法、毎週開催している密着ストレッチの練習会など、セラピストが気軽に学べる環境をあらゆる角度で整えているんです。

おそらく他店と比べても、うちほど講習に力を入れているところはないんじゃないでしょうか。だからサービス面でいえば、業界でもトップクラスと言われているのかなと認識しています。

Shizuku編集部

なるほど。日々のコミュニケーションの取り方や、作法、マナーなどを、採用したセラピストに継続的に教育して発信することで、それに触れた女性客に安心感を与え、ハードルを下げる効果があるんですね。

みちる|青山翔輝

はい、その通りだと思います。

全国展開を見据えた組織体制と研修マニュアル

Shizuku編集部

青山さんが代表になってから、売上や業績を伸ばしつつ、様々な取り組みをされてきたと思います。

現在、女性用風俗を運営していく上で、今後強化していきたい部分、これからのビジョンや特に力を入れている取り組みなどがあれば教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

僕はみちるグループを全国展開していきたいと考えています。もっと言うと、秘密基地グループの規模を超えられるよう努力しているところです。ただ一方で、人員を増やすことで生じるリスクもあると認識しています。特に風俗業界は属人的なサービスで、マニュアル化が難しいと言われています。

みちるグループではそういった部分もできる限りマニュアル化できるよう、現在様々な仕組み作りを進めているんです。例えば、接客サービスの部分って正解がないし、お客様に合わせて対応しなければいけない。

簡単にマニュアル化できるものではないと思うんですが、そこをどんなセラピストでも高いクオリティのサービスが提供できるようなマニュアルを作って講習を通じてレクチャーしています。

Shizuku編集部

その講習について、可能な範囲で教えていただけますか。

みちる|青山翔輝

例えば、指入れについてなんですが、解剖模型を使っています。分かりやすくまとめるために、挿入手順を3つのステップに分けているんですよ。

まず、肘をついて手首を固定すること。映像で誰でもわかるようにしているんです。そこから中指1本で挿入し、10秒かけて第1関節まで到達したら5秒止める。また10秒かけて第2関節まで到達して5秒止める。さらに10秒かけて奥まで到達したら、クリに向かって戻してきて、到達したところで止める。その後、2秒押して1秒緩める、これを繰り返す。という感じで、動画やテキスト、画像を組み合わせてマニュアルにまとめているんです。

動画でも解説しているんですが、本当は細かいことがもっとたくさんあるんです。でも、難しいこと言うと逆に混乱して、結局オリジナルの指入れになっちゃうケースが多いので、誰でもわかるような挿入手順を作って、この流れを徹底させるよう指導しているんです。

Shizuku編集部

第1関節で何秒、第2関節で何秒など、共通して重要なことをまとめられているんですね。そしてその通りにやれば、女性からの一定の満足度が担保できるよう、仕組みを作っているんですね。

みちる|青山翔輝

そうなんです。10秒で第1関節まで到達するのは、指先から第1関節までが平均3センチぐらいだから、秒速3ミリぐらいのペースなんですよ。

これぐらいがベストだと、女性からの意見や文献なども参考にわかりやすくマニュアルにしているという感じですね。

Shizuku編集部

そういった細かい部分まで着目しているのは、調べても中々知り得ない情報ですね。

みちる|青山翔輝

そうなんですよ。例えば指入れなら「中指1本で入れて、Gスポットを攻めてください」くらいざっくりな情報は、Youtubeや記事でも見れると思います。

Shizuku編集部

そのような細かい指導が受けられるのは、みちるならではのクオリティの高いサービスにつながると思いました。

みちる|青山翔輝

ありがとうございます。これも試行錯誤の上で辿り着いた指導内容なんです。ここまで細かく、数値化してわかりやすくしておかないと、サービスのブレが出てしまうんですよ。

全国展開を見据えた時、この内容なら自分以外のセラピストでも同じクオリティのサービスが提供できるはずだと、そこまで考えて作成しています。

Shizuku編集部

想像以上の取り組みだったので驚きました。まさか、解剖模型まで使われているとは。

みちる|青山翔輝

常に解剖模型を使って指導しているので、わかりやすいんですよ。断面で見ると、Gスポットの位置なんかもはっきりわかりますからね。

今後はセラピストのセカンドキャリア支援もしていきたい

Shizuku編集部

今後、みちるグループを今よりもこうやって進化させていきたいというような、青山さん自身の野望や思いがあれば、教えていただけますでしょうか。

みちる|青山翔輝

まず、みちるグループを全国展開させていくということはもちろんのこと、僕の中で掲げているテーマとしてあるのは、セラピストのセカンドキャリアをしっかり作っていきたいということですね。自分が女性用風俗のおかげで人生を変えることができたので、セラピストにもそういう機会を作ってあげたいんです。

自分が育成した、自分の思いが詰まったセラピストを全国で独立させて、そういう情熱あふれるセラピストがお店を盛り上げていく、そんな展望を考えています。

Shizuku編集部

なるほど。少数精鋭でカルチャーを浸透させやすい組織体系だからこそ、独立してチャレンジしてみたいと思うセラピストさんは多く出てきそうですよね。

みちる|青山翔輝

そうですね。あとは、女性用風俗は知られるようになってきたとはいえ、まだまだ市場としては小さいので、もっと拡大の余地があると思っています。ただ、拡大させるには、まだ女性用風俗について知らない方々にも実態を届けることが重要だと考えているんです。

もちろん店舗を拡大していくのは大事ですが、それ以外にも女性用風俗を知らない人たちに情報を届けられるような発信もしていきたいですね。知名度を高めていくためにはいろんな角度から知ってもらう機会を増やしていくことが必要だとも思います。

Shizuku編集部

青山さんのみちるに対する想い、とてもよくわかりました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

みちる|青山翔輝

こちらこそ、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

抱ける推しが見つかるメディア Shizuku 編集部です。
推し活や女性用風俗をはじめとする情報を発信しています。

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