女性用風俗の講習と聞くと、触れ方や手順といった技術の話を想像する人が多いかもしれない。けれど今回の講義で講師が時間の大半を使ったのは、触れるよりも前の段階だった。

女風ドキュメンタリー(OASISグループのYouTubeチャンネル)が公開したのは、OASISグループ店長の天宮りんたが講師を務めたセラピスト向けの座学の様子だ。

テーマは「性感座学」。講師によれば、後半は体の仕組みに関わる知識、前半は性感の効率や効果を上げるための土台を扱う構成で、動画では主にその前半が紹介されている。

本記事では、講義の流れを文字起こしから一つずつ確認し、利用する女性の立場から「セラピストはこういう順番で自分を見てくれているのか」と分かる部分を中心に整理する。体や脳に関わる話は、あくまで講師の説明として紹介する。

「性感」とは技の名前ではなく、接客全体のこと

講義は、講師が参加者に「性感と言われると何を思い浮かべるか」と問いかけるところから始まった。概念的に聞かれると、多くの人はフェザータッチのような個別の技や、それらを総称した言葉をイメージするだろう、と講師は前置きする。

そのうえで示したのが、セラピストは女性にトータルで見られているという視点だ。ホスピタリティやマナーといった部分がすべてそろって、はじめて性感で興奮してもらえる。講義の出発点は、技術を単体で切り離さないという考え方だった。

心は変わるもの、スキルは変わりにくいもの

最初のページのテーマは「心とスキル」。講師はまず、心を「変化するもの」、スキルを「変化しづらいもの」と定義した。

心は、前日に何かがあった、生理前で体調が揺らいでいる、といった事情で日によって変わりやすい。一方で体の仕組みは、翌日になって急に変わるようなものではない。講師はこれを、腕が4本に増えたりはしない、と冗談まじりにたとえた。

  • 心は変化するもの。だから、その日の相手の状況を把握することに使う
  • スキルは体の仕組みや運動学などを踏まえた、影響を受けにくい普遍的なもの
  • スキルの面では、正しい体勢と正しい位置を意識する

講師がこの日いちばん伝えたかったのは、この2つを分けて考えることだったという。気持ちの面は毎回確かめ直し、技術の面は基本に忠実に、という整理である。

心とスキルは足し算ではなく掛け算

続いて講師は、心とスキルの関係を「掛け算」だと説明した。どれほど技術があっても、生理的に受け付けない相手には触れられたくないと感じる。反対に、好きだと思える相手や尊敬できる相手なら、多少不器用でもかわいいと受け止めてもらいやすい。

だから最初の段階では、心の側のほうが大事かもしれない、と講師は話す。有無を言わさない圧倒的なスキルを持つ人は少数派で、セラピストとしては誰にでもはできない特別な技より、再現性のあるものを身につけたほうがよいという。

OASIS店長│天宮りんた
心遣い、気遣い、ホスピタリティっていう部分と、女性が嫌がらない、ちゃんと自分本位じゃない技術、体の仕組みを理解した上での技術の部分をしっかりやっていきましょうね。
Shizuku編集部
「特別な技より再現性」という方針は、利用する側にとっても安心材料になる。誰に当たっても一定の気遣いと基本が期待できる、という意味だからだ。講習でまずこの土台が語られている点は、セラピスト選びの見えない部分として覚えておきたい。

女性は「減点式」で相手を見ているという前提

次に講師が取り上げたのは、よく聞く話として「女性は減点式、男性は加点式」という見方だ。講師はその理由を、出産が長い歴史の中で命がけのものだったことに結びつけて説明した。

医療が進んだのは人類の長い歴史から見ればごく最近のことで、本能の部分では「この相手は本当に大丈夫か」と確かめる感覚が残っている、というのが講師の説明である。

だから女性が減点式であることを変えようとするのではなく、前提として理解したうえで心を開いてもらうことを考えよう、と続けた。

ここでいう「心を開いている」かどうかは、セラピスト本人の手応えではなく、相手がそう感じているかで決まると講師は強調した。

これまでの経験で通じたやり方が通じない女性もいるので、まずは一般的にどう見られているかという大きな枠をつかんでほしい、という趣旨だった。

Shizuku編集部
減点式の由来は講師の考え方としての説明で、学術的に検証された話として語られたものではない。ただ、「最初から評価が積み上がっているわけではない」という前提に立つことで、セラピストが初対面の振る舞いを丁寧にする理由はよく伝わってくる。

身だしなみ、距離感、会話の順番で見られている

では、心を開いてもらうためにどこを見られているのか。講師は大事なものを順番に並べて説明した。コミュニケーション能力は、実は3番目に来る。

  • 身だしなみ 髪型、眉、服装など、清潔感を整えているかどうか。顔立ちの良し悪しの話ではない
  • 距離感 ため口か敬語かに加え、パーソナルスペースの確保など、物理的な距離と心の距離
  • コミュニケーション 身だしなみと距離感が整ってはじめて、会話をしたいと思ってもらえる

距離感の説明で講師が強調したのは、女性は最初から男性を少し怖いと感じているという前提だ。大きな要因は体格の違いだという。

講師は、身長2メートルのラグビー選手が急に近づいてきたら男性でも身構えるだろう、とたとえ、最初から近づきすぎないことの大切さを説いた。

話が面白いだけでは十分ではない、とも講師は言う。身だしなみが整い、空気を読んで距離感を保てる人が、そのうえで話も面白いから好かれる。これは自分の仮説だ、と講師は断っていた。

安心から信用、信用から信頼へ

これらをまとめて、心を開いてもらう要因は何か。講師の答えは「安心感」だった。この人なら大丈夫だ、この人になら触れられてもいい、と思ってもらうことが大事だという。

そこから先の流れを、講師は「安心から信用行動、信用行動から信頼」と説明した。信用行動とは、約束の時間を守る、話したことを覚えている、言ったことを実際にやる、といった積み重ねのことだ。それが重なると信頼に変わり、長く続く関係になっていく。

信頼は外から見極めにくいが、気づけば長くずっと会い続けてくれていることで分かる、と講師は話した。参加者から「どういうときに信頼されていると感じるか」と聞かれると、講師は「良くも悪くも自分を尊重してくれていると強く感じるとき」と答えている。

コップの水のたとえ

ただし、甘えすぎても尽くしすぎてもいけない、とも付け加えた。講師がよく使うたとえは、水の入ったコップだ。女性が急に怒ったように見えるときも、それまでの小さな積み重ねが表面張力ぎりぎりまでたまっていて、最後の1滴であふれただけだという。

Shizuku編集部
コップのたとえは、利用する側の感覚にも近い。小さな違和感を言わずにためてしまうより、気になったことは早めに伝えたほうが、関係を長く気持ちよく続けやすい。講師の言う「信用行動」は、そのやり取りを受け止める側の姿勢でもある。

上手いと思ってもらえる理由

講師は自身についても、ほかの人より飛び抜けて性感が上手いわけではないと話した。体の知識はあるが、触れただけで分かるような特別な力があるわけではない。

相手の状況や反応を見て、その人がいま欲しい選択肢を提供し続けているから上手いと思ってもらえている、というのが本人の説明だった。

最初に触れるときは、面積を広く

ここから講義は、触れ方の入り口に進む。講師によれば、いきなり核心から始まることはなく、ハグなどまず触れることが第1ステップになる。だからこそ、その触れ方が大事だという。

例として挙がったのは手の使い方だ。指を閉じて触れるより、開いて広い面積で触れたほうが安心感が違う。

オイルマッサージで手を大きく使い、肌に触れている面積を増やすよう教えているのはそのためで、施術中は常にどこかに触れていてほしいと伝えているという。

講師はさらに、体温やぬくもりが安心感につながり、安心するときに出るホルモンが分泌される、という説明も添えた。

これは講師自身の説明として語られたもので、本記事では医学的な効果として扱わない。フェザータッチなどの具体的な触れ方は、実技の講習で扱うとして座学では省かれた。

特別な技より、基本のパッケージを100点に

講義の終盤で講師は、女性が特定の体験を目指したいと望んだ場合の向き合い方に触れた。それは治療やトレーニングと同じ感覚で、いまの手札でできないなら勉強する、という姿勢だという。参加者にも知識を増やしていってほしいと呼びかけた。

新人時代の失敗談

最後に語られたのは、新人時代の失敗談だ。講師自身、周りと違うことをしなければと気負い、奇をてらいすぎて良くないことをしてしまったと明かした。野球でいえば、ストレートの前に変化球ばかり練習していたようなものだという。

結局は、マナー講習や技術講習で教えている基本のパッケージがしっかりできていれば大丈夫だ、と講師は言う。最近できた大阪でモニターにも行っているが、いつもどおりのコースで、講習で教えている内容をそのまま実践しているだけだと話した。

OASIS店長│天宮りんた
基礎値さえ高ければ、そこも関係ないよと。まずはその基礎値が高いから、プラスアルファで、その人の求める価値のもう1個先を提供してあげるために、そういう開発を提案してあげるでいいと思ってます。

講義は「基礎100点で、さらなる高みに行っていただければ」という言葉で締めくくられた。

まとめ

今回の座学は、技の一覧ではなく、触れる前にどう見られ、どう信頼を積み上げるかを順番に説いた内容だった。利用する女性の視点から、要点を振り返る。

  • 性感は個別の技ではなく、ホスピタリティやマナーを含めたトータルで見られている
  • 心は日によって変わるので毎回確かめ、スキルは体の仕組みに沿って正確に。両者は掛け算
  • 女性は減点式で見ているという前提に立つ(由来は講師の説明)
  • 見られる順番は、身だしなみ、距離感、会話。女性は最初から男性を少し怖いと感じているという前提
  • 安心から信用行動、信用行動から信頼へ。小さな不満はコップの水のようにたまる
  • 最初に触れるときは広い面積で。特別な技より、基本を高い水準でそろえることが土台

※本記事は、女風ドキュメンタリーの動画「【女性用風俗】脳イキのプロによる性のテクニック研修に潜入」の内容を文字起こしから確認して構成したものです。講師の説明には個人の考え方や仮説が含まれ、医学的な効果を示すものではありません。講義内容は撮影時点のものです。

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よくある質問

Qこの動画では、脳イキの具体的なやり方が紹介されていますか?
A

動画タイトルには「脳イキのプロ」とありますが、公開されている内容は天宮りんた店長による性感座学の前半で、心とスキルの関係、女性からの見られ方、安心から信頼までの流れといった土台の話が中心です。具体的な触れ方は実技の講習で扱うとして、座学では省かれていました。

Q講習でいう「心とスキルは掛け算」とはどういう意味ですか?
A

どれほど技術があっても、受け付けない相手には触れられたくないと感じる一方、信頼できる相手なら多少不器用でも受け止めやすい、という考え方です。講師は、最初の段階では心の側が大事かもしれないと話していました。

Qセラピストは初対面でどこを見られていると考えていますか?
A

講師は、身だしなみ(清潔感)、距離感(言葉遣いやパーソナルスペース)、コミュニケーションの順に見られていると説明しました。女性は最初から男性を少し怖いと感じているという前提に立ち、近づきすぎないことを大切にしているそうです。

Q「信用行動」とは何ですか?
A

約束の時間を守る、話したことを覚えている、言ったことを実際にやる、といった行動の積み重ねのことです。講師はこれが信頼に変わり、長く続く関係につながると説明していました。

Q講師が話していた体の仕組みやホルモンの話は、医学的に確かなものですか?
A

動画で語られたのは講師自身の説明や考え方で、施術の効果が医学的に証明されたものとして紹介されたわけではありません。本記事でも講師の説明として紹介しています。