女性用風俗(女風)の運営と聞くと、華やかなセラピストたちの姿が思い浮かぶかもしれない。しかしその裏側には、決済代行会社の突然の夜逃げ、ツイキャス集客の試行錯誤、電話対応の品質管理、そして人材をどう育てるかという終わりなき課題がある。
OASISグループ代表・青山翔輝と運営スタッフがPV撮影後のハシゴ酒で語り合った夜には、普段は見せない葛藤と、それでも前に進み続ける覚悟が溢れていた。

しゃぶしゃぶ屋で始まった本音トーク——PV撮影後の経営者が語る身体の限界

午前中からPV撮影とライブ配信をこなし、その合間にもミーティングや電話対応が入る。プライベートと仕事の境界がほぼ存在しない一日を終えたOASISグループの運営メンバーが向かったのは、沖縄料理としゃぶしゃぶの店だった。
代表の青山翔輝は昼からほぼ食事を取れておらず、「昨日の昼から断食状態」だったという。身体の疲労は限界に近く、マッサージ師からは「病人の体ですね」と言われるほどであった。
女風の運営は、セラピストの施術だけでは成り立たない。PV撮影、ライブ配信、ミーティング、電話対応の管理、新人育成。すべてが同時進行で動いており、経営者は常に身体と時間をすり減らしている。それでも夜にはスタッフとの食事に足を運び、酔いが回るにつれて経営判断の根拠やスタッフへの本音がぽろぽろとこぼれ出す。プレゼンの場では決して聞けない「素の経営論」が飛び出すのが、この「ハシゴ酒」というフォーマットの真骨頂である。

Shizuku編集部
女風のドキュメンタリーでは施術やセラピストにスポットライトが当たることが多いが、運営側の消耗はなかなか可視化されない。この「ハシゴ酒」という形式だからこそ出てくる本音に、経営者のリアルが凝縮されている。

衝撃の「決済代行会社の夜逃げ」——風俗業界特有の経営リスクの実態

この夜の会話で最もインパクトがあったのは、クレジットカード決済代行会社が突然消えたという話である。電話対応していた担当者と前日まで連絡が取れていたにもかかわらず、翌日には音信不通となり、事務所はもぬけの殻だったという。
風俗業界では、一般的な決済サービスが利用できないケースが多く、業界特化型の決済代行会社に依存せざるを得ない構造がある。しかし、そうした会社の中には信頼性に欠けるところもあり、チャージバック(利用者からの返金請求)の処理コストが膨らんで資金が自転車操業に陥り、最終的に夜逃げするパターンが後を絶たないのだという。
青山翔輝は「風俗系の決済を全部まとめて回すのは相当危険だ」と警鐘を鳴らす。お客様の情報が漏洩するリスクは今回は発生しなかったものの、預けていた売上金が回収不能になる可能性は現実的な損害である。業界の健全化には、決済インフラの整備が不可欠であることを痛感させるエピソードであった。

電話対応の品質が売上を左右する——1本の電話を逃さない運営の戦い

華やかなイメージとは裏腹に、女風運営の生命線は「電話対応」にあると青山翔輝は語る。新規のお客様からの問い合わせ電話は、一本一本がビジネスチャンスであり、その対応の質が予約率に直結するからだ。
ある店長は、内勤スタッフの電話を聞いて「この新規客は逃したくない」と判断し、セラピストの出勤時間を1時間前倒しに調整して予約を獲得したという。こうした臨機応変な対応の積み重ねが売上を支えている。
青山翔輝が理想とするのは、店長がスタッフの電話を横で聞き、リアルタイムでフィードバックする「テレマ型」の管理体制だ。リモートワークの時代ではあるが、電話対応に関してはオフラインで直接指導する方が圧倒的に効果が高いとの結論に至ったという。

青山翔輝
リモートの時代が来て、今度はオフラインに戻る。結局、時代は回るんだ。

ツイキャスと集客——失敗の連続から見えた「やり続ける力」

OASISグループではツイキャス(ライブ配信プラットフォーム)を集客ツールとして積極的に活用している。しかし、最初から順調だったわけではない。初期のライブ配信は出演者全員が緊張で硬直し、コメントを拾うことに必死になるあまりセラピスト同士の会話が成立しないという惨状だったという。
それでも回を重ねるうちにノウハウが蓄積された。タイトルの引きの強さ、出演者のビジュアルと話術、エロティックな話題のバランス。こうした要素を試行錯誤で磨き上げ、大型企画では同時視聴者90人前後をキープできるまでに成長した。

OASISがツイキャス文化をゼロから始めたのは、代表の青山翔輝自身がツイキャスを全く知らない状態だったことからも分かる通り、完全な手探りだった。それでも「やってみよう」という判断力と行動力が、新しい集客チャネルの開拓につながった。初回配信で出演者全員がガチガチに緊張していたことは、今では笑い話として語られているが、そこから大型企画で同時視聴者90人前後を安定的にキープできるまでに成長した過程は、試行錯誤の賜物である。
現在の課題は、業界内でライブ配信を行う店舗が増え、同時間帯に複数の番組が並ぶようになったことである。視聴者の奪い合いが激化する中で「選ばれるコンテンツ」をどう作るかが、次のステージの勝負所だ。

Shizuku編集部
女風業界の集客は従来、ポータルサイトや口コミに依存していた。ツイキャスやYouTubeといったコンテンツ配信に舵を切った店舗が成果を出し始めている点は、業界全体のマーケティングの変革期を示唆している。

人材育成と「背中を見せる経営」

ハシゴ酒の後半で話題となったのは、セラピストのモチベーション管理である。大阪店では副業で月150万円を稼ぐベテランセラピストが周囲を巻き込み、チーム全体の士気を高めているという。青山翔輝はこの現象を高く評価し、「俺たちが上から指示しても響かない。現場のちょっと上のレベルの人間が引っ張るのが一番効果的だ」と分析する。
また、経営者自身のブランディングについても持論が展開された。トップセラピストや代表がハイブランドを身につけたり高級車に乗ったりすることで、「この仕事は稼げる」というメッセージを若いセラピストに伝える効果があるという。20代前半でビトンのリュックを背負う姿は、同世代にとって最も説得力のある「成功の証明」だ。
賛否はあるだろうが、女風業界で働く若い男性に対して「夢がある仕事だ」と示すことは、人材確保の観点から無視できない戦略である。

まとめ——酒の席で見えた経営者の素顔

ハシゴ酒という飾らない場だからこそ、女風運営の本音が率直に語られた夜であった。本記事の要点を振り返る。

  • 決済代行会社の夜逃げという風俗業界特有のリスクが現実に発生している
  • 電話対応1本1本がビジネスチャンスであり、「テレマ型」の対面指導が最も効果的
  • ツイキャスは手探りからスタートし、大型企画で同時視聴者90人前後にまで成長
  • 「現場のちょっと上のレベルの人間が引っ張る」のが最も効果的な人材育成
  • ハイブランドや高級車は「この仕事は稼げる」と若手に示す採用ブランディングでもある

女風の世界に興味を持った方は、華やかな部分だけでなく、こうした裏側まで含めて理解を深めてほしい。

よくある質問

Q女風の運営にはどのようなリスクがありますか?
A

一般的な業種と比べ、決済手段の制約、法規制への対応、人材の定着率、ネット上の風評管理など、特有のリスクが複数存在する。本記事で紹介した決済代行会社の夜逃げのようなケースも珍しくない。

QOASISグループの店舗はどこにありますか?
A

東京(本店・渋谷・池袋・横浜)、大阪、名古屋など複数の拠点を展開している。最新の店舗情報は公式サイトで確認してほしい。

Q女風の運営側で働くにはどうすればいいですか?
A

セラピストとしての応募のほか、内勤スタッフ(電話対応・事務)のポジションもある。OASISグループでは概要欄の求人ページから応募が可能である。

Qツイキャスではどんな配信を見られますか?
A

セラピスト同士のトーク、新人紹介、テーマを決めた討論会など、多彩な企画が配信されている。アーカイブが残るものもあるため、リアルタイムで見逃しても後から視聴できるケースが多い。

Q女風業界の今後はどうなると思いますか?
A

業界関係者の間では、コンテンツマーケティング(YouTube・ツイキャス等)の重要性が増しており、単なるポータルサイト依存からの脱却が進んでいる。テクニックアカデミーのような派生事業も含め、業態の多角化が加速するとみられている。