【独占インタビュー】40歳で女風業界を引退?3040代表一条はじめが語る、立ち上げの苦悩と磨き続けたサービスの品質

1500万円の借金を抱え、女性用風俗業界に飛び込んだ一条はじめさん。

東京秘密基地で月商300万円を稼ぎ出すトップセラピストとなり、その後、店長、代表と歩み、2023年3月に30代・40代に特化した女性用風俗「3040」を立ち上げました。

なぜ彼は独立を決意し、どのようにして80点以上のサービスを提供できる組織づくりを実現したのか。

徹底的な基礎講習とスタッフ教育で、業界の健全化を目指す一条はじめの軌跡と、40歳での引退を見据えた今後の展望に迫ります。ぜひ最後までご覧ください。

目次

借金からの再起を決意。飲食店から風俗業界へ転身

Shizuku編集部

まずは簡単な自己紹介と、女性用風俗業界に入られるまでの経歴を教えていただけますでしょうか。

3040代表|一条はじめ

もちろんです。東京都出身で、高校を卒業してから約12年間、飲食店で働いていました。主にラーメン店で、自分でお店を2店舗ほど経営もしたのですが、うまくいかず1500万円ほどの借金を抱えることになりました。

Shizuku編集部

その後、どのような道を探られたのでしょうか。

3040代表|一条はじめ

お店を畳むにあたり、様々な選択肢を探りました。高収入が見込める仕事や、世間的にグレーな仕事も含めて調べました。例えば、故人のお清めをする仕事なども。

そして、ホストクラブなども考えましたが、その過程で「自分の体を売る」というキーワードから検索していくと、女性用風俗というジャンルにたどり着いたんです。

Shizuku編集部

当時の女性用風俗業界はどのような状況だったのですか?

3040代表|一条はじめ

今のような華やかさはなく、情報も極端な内容しか見つかりませんでした。例えば「100万円で女性のうんちを食べる」といった、セレブが若い男性に意地悪して遊ぶような過激な内容か、「10万円で10時間拘束されて、ベッドで横になっている女性の裸を褒め続ける」といった極端な内容しか見つかりませんでした。

しかし、1500万円の借金があった私は「15回うんちを食べれば完済できる」という単純な発想で、この業界に飛び込む決意をしました。

Shizuku編集部

そこからどのように東京秘密基地と出会われたのでしょうか。

3040代表|一条はじめ

たまたま、2ちゃんねるで「東京秘密基地が良かった」という女性の口コミを見つけ、そこから応募に至りました。正直に言うと、100万円の過激なプレイで借金を返済できると考えていたので、実際に入ってみると想像していた世界とは全く違いました。

お客様は非常に丁寧に接してくださる方が多く、自分の想定とは異なる意味での”逆詐欺”にあったような感覚でした(笑)。

Shizuku編集部

業界に対する印象が大きく変わったのですね。

3040代表|一条はじめ

よくある話として、「キャバクラで働きませんか」と言われてデリヘルに行かされたり、「飲み屋です」と言われてピンサロに行かされたりする詐欺的な求人は多いと思います。でも私の場合は、想定していたよりも良い意味で期待を裏切られたんです。今の若いセラピストさんは簡単に入店できますが、当時の私とは覚悟が全然違いますね。

Shizuku編集部

面接はどのような雰囲気だったのでしょうか。

3040代表|一条はじめ

当時の会長と、フランチャイズ店舗のオーナーの2人で面接していただきました。面接の時点で「セラピストは通過点として、最終的には店舗経営をしたい」と伝えました。ぶっちゃけ、お二人とも、決して爽やかとは言えなくて、「やっぱりこういう業界なんだな」という印象でしたよ。(笑)

Shizuku編集部

最初から、経営者としての目標があったんですね。

3040代表|一条はじめ

はい、どんな業界でも、プレイヤーがいれば必ず経営者がいる。その経営者側になることで収益を上げていくことが、私の最終的な目標でした。

Shizuku編集部

そうした志を持たれるきっかけや影響を受けた人はいましたか?

3040代表|一条はじめ

多分、親の影響もあるかもしれませんが、裕福ではなかったので、自分で稼ぐことにその頃から意識が向いていたのかもしれませんね。中学生の卒業アルバムに「社長」と書いていたくらいで、その頃からお金に関心があったと思います。

Shizuku編集部

自分で稼ぐことへの強い思いがあったんですね。

3040代表|一条はじめ

はい、周りの友人が裕福だったこともあって、「いつか自分も」と思っていました。実は、そうした境遇や出身が東京ということもあり、水商売の世界にも若い頃から縁がありました。

Shizuku編集部

身近に水商売の世界があったのですね。

3040代表|一条はじめ

そうですね。実は今だから言える話、学生時代から歌舞伎町には馴染みがあり、中学生の頃から水商売の人たちと交流がありました。朝方に行って、キャバ嬢やホストの人たちに話しかけて、焼肉をご馳走になったりもしていたんです(笑)

ただ、高校は厳しい野球部に入っていたこともあり、一度は世間体を気にして”普通の仕事”を選ぼうと飲食業界で働きましたが、先ほどお話しした通り、1500万円の借金を抱えた時点で、世間体など気にしていられない状況となり、女性用風俗業界に飛び込む決意をしたんです。

裏方業務を兼任しながらセラピストとしての成長へ


Shizuku編集部

一条さんのデビューからの道のりについて、お聞かせいただけますでしょうか。

3040代表|一条はじめ

デビュー当初は、ラーメン店の締め作業と掛け持ちで、3ヶ月ほど副業として働いていました。最初の給料は5万円、次が10万円、3ヶ月目で15万円という感じで、少しずつ収入が増えていきました。

そして、4ヶ月目からようやく女性用風俗を本業として取り組めるくらいになることができました。

Shizuku編集部

借金がある中でのデビューだったかと思いますが、どのように乗り越えられたのでしょうか。

3040代表|一条はじめ

実は、会長が私の借金のうち500〜600万円ほどを立て替えてくれたんです。「利子を払い続けるのはもったいないから、うちで頑張れ」という、ちょっと怖い提案のような(笑)、でもすごく人情ある温かい提案をいただきました。

Shizuku編集部

会長からのサポートもあって、セラピストとして成長されていったのですね。

3040代表|一条はじめ

ええ、ただ最初の頃はセラピストとしての結果があまり出せていなかったんです。そこで、自分から「空いている時間で面接や講習の手伝いをさせていただけませんか」と申し出ました。会長の理解もあって、店長や講師としての道が開けていったんです。

Shizuku編集部

一条さんが東京秘密基地のセラピストとしてデビューされた頃は、同期の方々との関係はどうでしたか?今も活躍されているセラピストの方が多いと聞きましたが。

3040代表|一条はじめ

そうですね。同じ講習を受けていた東京M性感の社長・イズミさんや、Shizukuさんの特集で取り上げられたヒカルさんなどが同期で、彼らとは学び合うような関係でした。彼らは3ヶ月目には大きく飛躍していましたが、私はまだ成果が出せていなかったんです。

Shizuku編集部

転機となったのはどんな出来事だったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

ある夜のお客様との出会いがきっかけでしたね。それまでは講習で習った通りの、形式的な接客しかできていなかったんです。「よろしくお願いします」「始めさせていただきます」といったテンプレート的な対応でした。

しかし、そのお客様とは自然な会話の中で、ありのままの自分を出すことができたんです。すると、すぐ翌日にリピートのご予約をいただきました。

Shizuku編集部

そのお客様との出会いが、大きな気づきだったのですね。

3040代表|一条はじめ

はい。そのお客様は2〜3年のお付き合いとなり、「最初の日がとにかく楽しかった」とフィードバックをいただきました。

これを機に、自分らしさを全面に出した接客に切り替えたところ、売上が右肩上がりで成長し、4ヶ月目で80万円、5ヶ月目で160万円、その後240万円といった具合に伸びていきました。約3年間、月商200〜300万円を下回ることはありませんでした。

Shizuku編集部

順調に成果を上げるようになり、その後は店長にも就任されたのですね。

3040代表|一条はじめ

そうです。デビューから8ヶ月後の12月に店長に就任しました。当初は「売れていないなら、空いている時間で裏方の仕事をさせよう」という試験的な意味もあったかもしれません。

でも、セラピストとしての実績が認められて、正式な店長としての役職をいただくことができました。

Shizuku編集部

店長としての役割はどのようなものでしたか?

3040代表|一条はじめ

店長就任後は内勤業務も任されるようになり、自ら電話応対も行うようになりました。その後、ありがたいことに忙しくなったため、特に親密なお客様だけを担当することにし、新規のお客様は他のセラピストにお任せする形を取りました。ホームページからも私の掲載を下ろし、経営側の業務に注力していきました。

Shizuku編集部

お客様からのサポートも大きかったのですね。

3040代表|一条はじめ

そうですね。お客様の中には、私が将来独立して店舗経営をしたいという目標を応援してくださる方も多く、そういった方々の支えもあって、着実にステップアップすることができました。

お客様の”足りないもの”への向き合い方

Shizuku編集部

一条さんのセラピストとしてのやりがいについて、お聞かせいただけますか。

3040代表|一条はじめ

そうですね、セラピストとしての一番のやりがいは、リピーターのお客様がまた来てくださる時です。これはラーメン屋をやっていた時にも感じていたことですが、一度来てくれるだけならまだしも、何度も訪れていただけるというのは、信頼を得た証でもあり、非常に嬉しいことです。

再び顔を見せてくださることで、本当の評価をいただけたと感じますし、モチベーションの源になっています。

Shizuku編集部

お客様との向き合い方で、特に大切にしていることは何でしょうか?

3040代表|一条はじめ

「お金を払う意味」に目を向けることですね。人は自分に足りないものを求めてお金を払うんです。例えば、家に十分な卵があれば、わざわざ追加で買うことはしませんよね。

つまり、お客様が来店されるのも、心や生活の中に何か「足りないもの」があるからこそだと思います。

Shizuku編集部

具体的には、どのようにその「足りないもの」に向き合っているのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

多くのセラピストは最初に「寂しい」だとか、「旦那には言えない性癖がある」といった話を引き出して、それに応えようとします。でも、私のアプローチは少し違います。まず「性癖」に向き合うんです。

なぜなら、性癖はその人の普段の足りないものや抑圧を象徴していることが多いと言われていますから。

Shizuku編集部

なるほど、性癖がその人の本質的な欲求を表している、ということでしょうか?

3040代表|一条はじめ

はい、例えば、ある女性経営者の方が激しいプレイを求めて来店されたことがありました。最初は「どうしてここまで求めるのだろう?」と感じていましたが、理由を探っていくうちに、普段は男性社員に対して強いリーダーシップを発揮する立場にあり、弱さを見せられないという状況がわかってきました。

私の前では、そうした抑圧を解き放ち、涙を流しながら弱い自分を解放できる場になっていたのです。

Shizuku編集部

普段の役割や生活と異なる一面を引き出すことで、本来の姿に触れることができるのですね。

3040代表|一条はじめ

そうですね。極端な例に聞こえるかもしれませんが、普段かしこまっている職業の方が性に対して独特な欲求を抱えるケースは多いんです。実際、ニュースで見る盗撮の加害者も、派手な生活をしている人ではなく、むしろ真面目な職業の方が多いと言われています。抑圧がある分、性においてそれが独特な形で現れる。

私も、性癖を通じてその方の本当の姿や、足りないものを理解しようと心がけています。

Shizuku編集部

そうした深い部分にアプローチするための工夫はありますか?

3040代表|一条はじめ

そうですね、私はプライベートな話は無理に聞き出そうとはしません。その代わり、体に関することや性に関することについて丁寧に伺っていくようにしています。そうすると、不思議とお客様の方から日常の話をしてくださるんです。

このアプローチは簡単には真似できないかもしれませんが、お客様の本質的なニーズに確実に応えるために役立っていると思います。


セラピスト兼店長として。独自の経営メソッド確立

Shizuku編集部

店長として体制を作っていく中で、どのような経営方針を取られていったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

店長に就任した当初は、内勤スタッフが3名、セラピストが20名弱という体制でした。私自身もプレイヤーとしてお客様を担当しながら、店長業務を兼任し、独自の経営スタイルを少しずつ確立していきました。私自身は、特にリピーターの方を大切にする方針を取り、新規のお客様は他のセラピストに任せるようにしていました。

Shizuku編集部

リピーターの方を重視されたのには、何か理由があったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

はい。月に3回ほど長時間の貸切予約をいただくつリピーターの方がいらっしゃったんですが、新規のお客様の90分予約が入ることで、大きな予約をキャンセルせざるを得ない状況になることがあったんです。

そこで会長に相談し、私のプロフィールをホームページから下ろして、リピーターの方だけに集中する形にしました。結果的に、約30名のリピーターの方だけで月商200万円を下回ることなく、3年間継続できました。

Shizuku編集部

その後、組織もさらに成長していったのですね。

3040代表|一条はじめ

ええ、最終的にはセラピストが66名、内勤が10名という規模にまで成長しました。リピーターを大事にする方針がうまく機能し、組織としても安定的に成長させていくことができました。

Shizuku編集部

リピーターの方々にはどのような特徴があったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

リピーターの方は、人妻の方が3割、OLの方が3割、残りの4割が経営者や同業者の方々がいらっしゃいました。私の強みは「体の開発」と言えるようなサービスだったので、他では満足できない体験を提供できていたことが、私を指名し続けてくださった理由だと思っています。

Shizuku編集部

「体の開発」というのは、具体的にはどのようなアプローチだったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

これはリピーターの方々から学んだスキルです。通常、他のセラピストは1、2回で新規のお客様に切り替わってしまうのですが、私は同じ方と長くお付き合いし、お客様の心と体の変化を細かく深く観察して、誰よりもお客様一人ひとりの体の理解を深めていきました。わからないことがあれば自分で勉強をして、お客様へ提供できるケアの幅を広げる努力もしました。

Shizuku編集部

経営的な視点から見ても、この方針は成果を生んだのですね。

3040代表|一条はじめ

そうですね。リピーターのお客様100名ほどに3年間で5,000万円以上使っていただきました。1人あたりの平均利用額は約50万円という計算です。少ない人数で安定した売上を上げられるセラピストは、経営者にとって非常に貴重です。

Shizuku編集部

新規のお客様よりもリピート率を重視する方針は、経営者としての視点からも支持されたのですね。

3040代表|一条はじめ

はい。単純に売上や集客数を追うのではなく、お客様に利用いただける時間とリピート率を重視することで、お客様からの満足度も上がり、安定した経営も実現できました。この方針があったからこそ、長期的に成長し続ける店舗づくりができたと思います。

セカンドブランド3040設立の背景とその狙い

Shizuku編集部

その後、東京秘密基地から独立されてセカンドブランド「3040」を立ち上げられたかと思うのですが、その経緯について教えていただけますでしょうか。

3040代表|一条はじめ

東京秘密基地で代表を務めていた頃、組織はセラピストが約200名もいる大きな規模になっていました。その状況で私が抜けても、本店の利益には大きな影響はないだろうと感じていたんです。むしろ、新しいブランドを立ち上げることで自分にとっても本店にとってもプラスになるのではないかと考えました。

Shizuku編集部

新たに店舗を立ち上げることは、どういった意味でプラスになると考えられたのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

一つには、自分が追求したいスタイルを実現する場を持てることですね。女性の心と体を開放するアプローチは、20代前半のセラピストには難しい部分があるんです。若いセラピストはどうしても自分本位で動きがちですが、30代になると自然と相手のために動けるようになる。

そうした「大人の余裕」を活かせる環境が必要だと感じました。この考えから、30代・40代に特化した「3040」というコンセプトが生まれたんです。

Shizuku編集部

そのような背景があったのですね。独立を決意するきっかけとなった出来事は何かあったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

はい、セカンドブランドオーナーとして先輩にあたる翔輝さんとイズミさんの存在が大きかったです。お二人はそれぞれセカンドブランドを持ち、伸び伸びと女性用風俗業界でそれぞれの強みを生かして活躍されていました。そんな姿を見て、自分も同じように挑戦してみたいと思ったんです。

Shizuku編集部

東京秘密基地では、そういった新しい挑戦が難しかったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

東京秘密基地では「雇われ代表」という立場でしたので、新しいアイデアを実行する際も会議で承認を得る必要がありました。とてもありがたいポジションではありましたが、より自由に自分のアイデアを試してみたいという気持ちが徐々に強くなっていきました。

Shizuku編集部

そういうことだったのですね。ちなみに、他にも検討されていたプランがあったと伺いましたが?

3040代表|一条はじめ

そうですね、実はもう一つの案として「オーディション」という店舗プランも考えていました。これは、東京秘密基地の面接に落ちてしまった方々を育成するようなもので、AKBやジャニーズの研修生のような位置づけですね。ただ、最終的には「3040」というコンセプトに絞り、会長の許可もいただいて、2023年3月4日にオープンしました。

Shizuku編集部

代表として、どのような取り組みを行ってきたのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

組織づくりには特に力を入れました。店長を置き、内勤の管理体制を整えるとともに、メディア展開にも積極的に取り組みました。テレビ出演やインフルエンサーとのコラボレーションも行い、日本のトップクラスのブランドとして認知されるために対外的な活動にも注力しました。これも代表としての重要な責務だと考えています。

3040の立ち上げ期の苦労と成長戦略

Shizuku編集部

3040の代表として、対外的な活動にも注力されていたと伺いましたが、開業当初の状況はいかがでしたか?

3040代表|一条はじめ

正直、スタート直後は本当に苦労しました。オープンして最初の5日間は全く電話が鳴らず、スマートフォンが壊れているんじゃないかと思うほどでした。

Shizuku編集部

そのような状況では不安も大きかったのではないでしょうか?

3040代表|一条はじめ

はい、一般的に独立をする場合は、経験豊富なセラピストを引き抜いて開業するケースが多いのですが、私たちはそういった選択肢を取りませんでした。ついてきてくれたスタッフも数名いましたが、ほぼ全員が新人でのスタート。新人だけでは集客が厳しく、立ち上げ当初は特に大変でした。

Shizuku編集部

コンセプトとして掲げた「40代のセラピスト」の需要も試される場面だったのですね。

3040代表|一条はじめ

そうなんです。「年上の方がいい」と言っていたお客様も、実際には20代を選ぶことが多く、40代のセラピストを3名ほど配置しましたが、予約がほとんど入らなかったんです。おっしゃる通り、コンセプトへの不安もありましたね。

Shizuku編集部

他店の独立時の状況とも違ったようですが、その影響はやはり大きかったでしょうか?

3040代表|一条はじめ

ええ、他の店舗ではリピーターを持った状態で独立することで、ある程度の収入の見込みが立つんですが、私の場合は代表業務に専念していたため、リピーターさんとの関係はすでに途絶えていました。かなりの逆風からのスタートだったと言えます。

Shizuku編集部

その厳しい状況を、どのように打開されていったのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

まず最初の1ヶ月は、セラピストの育成に力を注ぎました。基盤をしっかり固めることが最優先だと考えたんです。その後、3月から4月にかけて無料イベントを実施しました。飲食店のようにいわゆる試食目当てで来られる方も少なく、女性用風俗では8割近くがこの無料イベントをきっかけに利用への一歩を踏み出してくれたんです。

Shizuku編集部

無料イベントがきっかけでお客様が増えていったのですね。他にどのような工夫をされましたか?

3040代表|一条はじめ

夏には「女子会イベント」として、1,000円でお茶会を開催しました。お客様がセラピストと直接会って話せる機会を設けることで、交流のきっかけを作り、多くのお客様とのつながりが生まれました。

Shizuku編集部

SNS戦略についても独自の取り組みをされていると伺いました。

3040代表|一条はじめ

そうですね。SNS戦略としてはTwitter(現:X)に特化し、販促的な広告は控えめにしました。Twitterでは業界最大級のインプレッション数を記録し、20万回以上の表示があることも珍しくありませんでした。公式アカウントを中心に、セラピストたちの引用ツイートを効果的に活用し、独自のエコシステムを構築しました。インフルエンサーとのコラボレーション時にも大きな反響がありましたね。
実は、今も私自身が3040公式アカウントを管理しています。

Shizuku編集部

SNSでの戦略まで徹底されているのですね!

採用フィルターと徹底的な基礎講習で実現する80点以上のサービス品質

Shizuku編集部

現在の「3040」の強みについても教えていただけますでしょうか。

3040代表|一条はじめ

お客様からは、「顔が気に入れば、中身のレベルは確実に高い」という評価をいただいています。100点満点のセラピストがいる店舗もありますが、当たり外れが大きい場合もある。その点、うちでは誰を指名しても80点以上のサービスが提供できるよう徹底した教育を行っています。

Shizuku編集部

80点以上の基準を維持するための採用・育成方針についても秘訣があるのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

実力主義で運営しているため、80点以下のレベルのセラピストは基本的に不採用にしています。年間100名ほどの不採用にすることも珍しくありません。セラピストの採用も特別なスカウトはせず、SNSでの情報発信を通じて応募が来る仕組みです。「一条はじめの店は厳しそう」という評判が良いフィルターになり、入店後には売上を3〜4倍に伸ばすセラピストばかりが育っています。

Shizuku編集部

一条さんのこれまでの取り組みが良いフィルターになっていて、高いレベルの維持につながっているのですね。

3040代表|一条はじめ

はい、この厳しい基準と評判が良い循環を生み、高いサービスレベルを維持する仕組みが出来上がっています。私が意図的に作り出したわけではありませんが、結果的に女性用風俗業界の健全化に貢献できていると感じています。こういった教育や育成をまじめに続けることで、最終的には本物として残ると確信しています。


Shizuku編集部

セラピストの育成において、具体的にはどのような方法を取っているのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

当店では、まず「徹底的な基礎講習」を行うことが基本です。講師と女性モデルが実際の流れを見せ、それをセラピストが真似て学ぶというスタイルを取っています。他店では最初の1回だけで終わることも多いのですが、うちでは同じ講習を何度も繰り返し受けてもらうんです。中には20回以上講習を受けたセラピストもいます。

Shizuku編集部

それほどまでに繰り返す理由は何でしょうか?

3040代表|一条はじめ

基礎動作が完全に身に付くまで叩き込むことで、手元の動きに意識を向けずにサービスができるようにするためです。サービス中に手元の動きに気を取られてしまうと、肝心のお客様とのコミュニケーションがおろそかになってしまいます。基礎をしっかり身に付けて、目をつぶっても自然に動作できるレベルになることが、心の開放や体の開発といった高度なテクニックを学ぶための土台になります。

Shizuku編集部

なるほど。講師の方のレベルも非常に高いのかと感じましたが、講師の方の育成や採用にも力をいれているのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

はい、正規メンバーに昇格した際には、必ず講師として新人を指導させるようにしています。教えるということは、自分でもその技術を完璧に理解していないとできません。また、人前で教える経験を通じて、コミュニケーション力やプレゼン力も養われます。これが結果的に、お客様への対応力の向上にもつながります。

Shizuku編集部

一方で、型にはまりすぎることへの懸念もあるのではないでしょうか?

3040代表|一条はじめ

その点については、コミュニケーションに関してはできるだけ自然体で接するよう指導しています。ずっと堅苦しい敬語で接する必要はありません。むしろ、お客様に合わせてフランクに話せる柔軟さが大切です。

Shizuku編集部

つまり、基礎を固めた上で、柔軟に対応できるスキルを求めているということですね。

3040代表|一条はじめ

その通りです。ただ、基礎すらできていないと、どれだけコミュニケーションがうまくても本末転倒です。例えば、挨拶を省いたり、カウンセリングシートを忘れたり、マッサージが雑になってしまったりするのは論外です。
基本がしっかりしていないと、どれほど能力のあるセラピストでも評価は下がります。

Shizuku編集部

一条さんがセラピストをしていた時に意識されていた「お客様がお金を払う意味に向き合う」という言葉がとても印象的ですが、それについて詳しくお聞かせいただけますか?


3040代表|一条はじめ

お客様が支払う金額には、その人の期待や願いが込められています。その日その瞬間にお客様が何を求めているのかを理解し、それに応えることがプロのセラピストの務めだと思います。この「お客様がお金を払う意味」を理解し、その人に最も必要なサービスを見極められるようになって初めて、80点以上のセラピストになれるのです。

40歳で引退を決意。今後の3040の成長と性の学校構想

Shizuku編集部

3040を立ち上げられてから1年半が経ちましたが、今後の展開について教えていただけますか?

3040代表|一条はじめ

今後は「性の学校」の立ち上げやメディア展開を計画しています。また、独立を目指すセラピストが出てきた際には、私が支援できる形でその機会を提供していきたいですね。

Shizuku編集部

「性の学校」とは、具体的にどのようなプロジェクトでしょうか?

3040代表|一条はじめ

性について正しい知識を広め、一般の方が健全に理解を深められるようにするプロジェクトです。性に対する健全な理解が社会に浸透すれば、女性向け風俗業界が抱える問題も改善され、やがて女性向け風俗そのものが不要になる理想的な社会が実現するのではないかと考えています。
この活動は1年半前からシークレットサロンとして始まり、現在500名ほどの方が参加しています。今後はメディア戦略のサポートも受けながら、社会全体にポジティブな影響を与えていければと考えています。

Shizuku編集部

地域展開にも意欲的でいらっしゃいますね。具体的な計画について教えてください。

3040代表|一条はじめ

大阪や福岡、また関東圏では埼玉、神奈川、千葉での展開を視野に入れています。すでに独立を目指して準備しているスタッフもおり、彼らが十分に準備が整った段階で、私がサポートする形で新店舗を開業していければと思います。
ただ、3040として本店が十分な需要と支援力を持つ基盤が整った上での展開を目指しています。これにより、どの店舗も安定して成功できる体制を作れると考えています。

Shizuku編集部

積極的に店舗数を増やすのではなく、3040が十分な基盤を築いた上で拡大を目指す方針なんですね。

3040代表|一条はじめ

そうですね。安易に店舗数を増やしても、本店の基盤がしっかりしていなければ新しい店舗が苦戦してしまいます。本店が十分に需要を抱え、そこから余力を新店舗に分配できる状態が整ってから展開したいと考えています。これにより、新店舗にも安定した成功の見込みが生まれるんです。まずは本店を強固にし、お客様にとって安心で信頼できるブランドをさらに高めていくことが重要だと思っています。

Shizuku編集部

先日のSNSでも「40歳での引退を決意された」との投稿がありましたが、その背景にはどのような思いがあるのでしょうか?

3040代表|一条はじめ

実は、20歳の頃から「40歳までに一生困らないだけの資産を築き、その後は引退する」という目標を掲げていました。その後は、次世代のスタッフたちに店舗を任せ、成長する舞台を提供したいと考えています。私がずっと居続けると、どうしても彼らが自発的に成長する機会が減り、組織としての限界が見えてしまいます。次世代にバトンを渡すことで、組織全体が伸びていく未来を見据えています。

Shizuku編集部

「性の学校」をはじめ、業界そのものを変えたいという壮大なビジョンが伝わります。最後に、3040を利用したいと考えている方々へのメッセージをお願いします。

3040代表|一条はじめ

ありがとうございます。当店は、女性向け風俗の「入口」としてご利用いただきたいと考えてます。最初の体験が良いものであれば、今後もポジティブな印象を持ち続けていただけるでしょう。80点以上のサービスを提供することが私たちのテーマです。女性用風俗の利用が楽しいものになる一歩目として、ぜひ当店を選んでいただければ幸いです。

Shizuku編集部

本日は長時間に渡るお話をありがとうございました。今後も性教育や業界の健全化の分野でご一緒できる機会を楽しみにしています。

3040代表|一条はじめ

こちらこそ、ありがとうございました。またお話しできることを楽しみにしています。

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この記事を書いた人

抱ける推しが見つかるメディア Shizuku 編集部です。
推し活や女性用風俗をはじめとする情報を発信しています。

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